〇プラネットの概要

株式会社プラネット は、消費財流通業界の業界特化型EDI(データ交換)サービスを提供しています。プラネットは、1985年に大手日用品メーカー8社(ライオン、ユニ・チャーム、資生堂、サンスター、エステー、日本製紙クレシア、ジョンソン、牛乳石鹸共進社)と通信会社(インテック)により設立されました。今年、設立35周年を迎えました。

プラネットの設立は、インターネットが商用解禁される以前の時代に、当時の消費財流通業界における多数企業間での大量データ交換ニーズの高まりを、新技術:パケット交換技術を応用して解決した業界規模のイノベーションであり、かつ競合企業同志によるコラボレーションの先駆けでもありました。

EDIに各社の個別仕様を持ち込まず「みんなが業界標準仕様に合わせる」という考え方は先進的なものであり、 誰にでもオープンで、取引先と双方で業務効率化が期待できるEDIサービスは、日用品・化粧品業界だけでなく、ペットフード・ペット用品業界、OTC医薬品業界にも採用され、現在は国内最大規模の消費財流通の情報インフラとして機能しています。

<図 : プラネットのしくみ>

 

〇プラネットの意義

プラネットは設立以来、ICTの進展に合わせシステムの更改を7回実施し、また、メーカーと卸売業との間のニーズの高まりに応じて、データを20種類へ拡大し、先進的なサービスを提供し続けています。さらに、データフォーマットの標準化や小売業を含めた店舗統一コードの設定に努め、業界における情報インフラとして機能しています。

ご利用いただいているお客様は、約1,300社であり月間平均1億5,000万件を超えるデータ量を処理しています。

<図 : プラネットのユーザー>

プラネットが業界に提供してきた合理化効果は、受発注の業務効率化、伝票の削減、売上・仕入計上の業務効率化、返品の削減、メーカー在庫の削減、メーカー配送・保管コストの削減、システム開発・保守コストの削減など多岐に渡っています。

さらに、その創造的効果としては、消費者需要にあった商品開発、合理的なマーケティングの展開、事業所コードや商品コードの業界統一化によるコミュニケーションの強化などをあげることができます。

また、True Data社の筆頭株主としてプラネットは標準化された基幹業務系システムの中立的な運営、True Dataは情報・戦略系のシステムサービスを行い、個別の相談・プランニングにも応じるという役割分担にて業界へ貢献する所存です。

〇Dreamに期待すること

Dreamの標榜する

・地域経済活性化による地方創生を担う「ビッグデータ+マーケティングの実務スキルを有した人材」の育成

・企業と全国主要都市の専門学校を中心とした教育機関が連携し、「データマーケティング人材(=データマーケター)」を育成することにより地域経済発展に貢献 は、

プラネットの目指す通問題解決を通じた業界貢献活動)ともリンクしていくものと思っております。

日本の消費財が海外製品と比較して「品質が良く多品種で安い」理由は、小売業数が非常に多い日本の流通事情のなかで、卸売業が社会の公器として欠かすことができない重要な中間流通機能を担っているからです。こうした安定した流通機構の中で小売業もメーカーも切磋琢磨して生活者に高品質で多様性のある商品を安定的に安く供給しています。

Dreamの活動を通じて、内閣府・経済産業省が運営している地域経済分析システムRESASや、日本最大級のID-POSによるビッグデータマーケティングを推進しているTrue Dataの資産を流通業界、製造業界など日本全体で有効に活用できれば、日本の発展にさらに寄与できると考えております。プラネットがこの活動の一助になれることを大変うれしく思っております。

〇プラネットのあらたな取り組みに関して

プラネットでは現在、業界標準EDIサービスの提供以外にも、業界活性化や社会貢献を目指すべく「業界研究所」活動を開始し、IoT、AI、量子コンピュータ、ブロックチェーンなどの新しいテクノロジーとビッグデータ活用を研究し、社外に発信しています。

また、「生活者意識調査レポート」「インバウンド動向レポート」など、社会に役立つ情報の収集と発信を行っています。

このような優れた日本の流通インフラの土壌のうえで、産学と官公庁セクターが共同で地域の企業を元気にし、地域活性化の要となる人材を育成していくことは、プラネットが関わる消費財流通の分野はもちろんのこと、様々な地方創生へのアプローチに必ずや資するものと確信しています。一緒に頑張りましょう。

株式会社プラネット
常務取締役
松本 俊男